こんにちは。
今回は科学映像07弾、
時計に関する科学映画のご紹介です。
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「時計」
1952年・モノクロ・12分
製作:日映科学映画製作所
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・イントロ
軽妙な音楽、手書きの題字の優しい雰囲気のイントロ。
「時は私たちの生活から切り離すことのできないものです」との台詞より始まり、
現代に至る「時」を刻む方法を
日時計や水、砂を使った時計などの映像で表現。
背景には時計の音。
・振り子(2:09)
300年ほど前ガリレオ・ガリレイが振り子が一定で動くことを発見。
ひもの長さが同じなら
振り子の振動の時間はほぼ一定であることを説明。
・振り子時計の内部構造(2:40)
振り子時計内部の多くの歯車が組み合わさった映像。
基本となる構成部品「ゼンマイ」「ガンギ車」「アンクル」。
丈夫な鋼を巻いた動力源であるゼンマイの動きは
歯車である「一番車」「二番車」「三番車」「四番車」と順に連動していき、
「ガンギ車」まで伝わる。
ガンギ車の回ろう回ろうとする運動力を
アンクルと振り子のはたらきにより一定の速さに調節。
(アンクルは振り子のもとの部分に接続されたガンギ車と嚙合わせる爪状の部品)
一つの実験として
アンクルと振り子を取り除いた状況で
ガンギ車が正確な時を刻めず、
どんどん回っていく様子を提示。
時計の動きとして安定させる振り子によって
アンクルを動かし、
ガンギ車の動きの間隔を一定になるよう調節。
アンクルとガンギ車のスローモーション映像による説明。
・振り子が動き続ける構造(6:02)
ゼンマイのほどけていく力をガンギ車に伝え
ガンギ車はその力をアンクルにも与える。
アンクルはその力を振り子に伝えることで
振り子が動き続ける。
・振り子の長さと時計の調整(7:05)
振り子は長さにより振動のスピードが異なる。
時計が遅れたり進んだりする場合は振り子の長さを調節。
・腕時計(7:40)
「振り子時計」から「腕時計」へ。
振り子の代わりテンプという右に左に回転する部品を用い、
アンクル〜ガンギ車を一定に動かす。
テンプを調整する映像。
テンプの軸につながっているヒゲゼンマイは
テンプをより正しく動かす役割を果たす。
遅れたり進んだりする場合はヒゲゼンマイの長さを調節。
・腕時計の部品(10:27)
(ゼンマイ式)腕時計は150から200ほどの部品からなり、
正確な時を刻むために摩耗しにくい硬い宝石なども使用。
腕時計の部品が重なり合い構成されていく映像。
・まとめ〜エンディング(11:36)
時計は私たちの生活と切り離すことのできない大切なものということを
駅、機関車の発車の映像で表現。
「正確な時計こそ私たちの生活の正しい道しるべ」という台詞でまとめ、
街頭の映像、再度軽妙な音楽でエンディングを迎える。
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1952年の科学映画「時計」は、
振り子時計の構造、動きを中心とした映画でした。
大小さまざまな歯車が噛み合わさった映像は
モノとしての機械が表現されており、
なぜかしらワクワクしました。
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