美味しいだけじゃない苦いリニューアル

こんにちは。

皆さん今日はコンビニに行きましたか?

よくコンビニなどの入口やレジの近くなどに陳列されていることが多い商品について紹介しようと思います。

ウイダーinゼリー

名前を聞いてピン!とくる方も少なくないはずです。

「チョコモナカジャンボ」「ダース」などのヒット商品を多く売り出している森永製菓さんから発売されている【ウイダーinゼリー】は1994年に発売を開始しており、当時は清涼飲料水としてのゼリー飲料はありましたが、栄養補給を目的としたゼリー飲料はなかったため注目を集めて大ヒットしました。

inゼリー|in|森永製菓株式会社
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そこから長年、好調な売り上げを維持してきた【ウイダーinゼリー】ですが、発売20周年を迎えるころには目新しさがなくなり売り上げが横ばい状態となりました。

そこで2014年にコンセプトやラインナップ、デザインなどブランド全般にわたって大規模なリニューアルを実地します。

これまでは「エネルギー」「マルチビタミン」「プロテイン」という機能性を記載したパッケージタイトルから、「カロリーハーフ」「カロリーゼロ」とカロリーを軸にした物に変更し、さらにパッケージデザインは英字を中心にした仕様に変更したそうです。

リニューアル結果は?!

品質は変わらないものの、既存客が大幅に離脱する形となり2014年3月にリニューアルし2014年度の売上は前年比8%減と落ち込む形となりました。

リニューアルの結果を受けて

この結果を受け、森永製菓さんはわずか4か月後の2014年7月に再リニューアルを行いました。

名称やパッケージを従来の機能性重視に戻し、店頭のPOPで健康効果をアピールしたり、飲料売り場だけでなくサプリメントやマスクなど健康関連商品の売り場に陳列するなどして積極的に売り込みました。
それを経て、すぐにとはいかないものの2016年には前年同期比19%増まで回復することに成功しました。

リニューアルをするには多くの業務と費用、時間がかかっていたはずですが、その失敗を引きずらずにわずか4か月という短期間で諦め、再リニューアルに踏み切ったことも早期挽回に繋がった要因かと感じます。

まとめとその後

【ウイダーinゼリー】のように、ロングセラー商品のリニューアルには「何をどう変えるか」よりも「何が愛されてきたのか」「何を残すのか」というのも重要なんだと実感させられます。
そして、マーケティング活動というのは消費者のニーズにマッチしていれば上がり、マッチしていなければ下がるというのがよくわかる事例だと感じました。

その後もコロナの流行によって、栄養補給を目的としたゼリー飲料は日頃の活動量に影響を受けやすいということもあり、自粛や在宅ワークが普及したことで運動時や通勤途中にコンビニなどで購入するといった傾向が減る形となりました。
例にもれず痛手を受けましたが、そこの部分を取り戻すのではなく、新たな需要シーンを見つけることに力を入れたようです。

様々な「栄養」を売りにしている【ウイダーinゼリー】なので、例えば既存商品の「マルチミネラル」は体調管理に!ということで売り出したり、在宅ワークで体系の変化や体重の増加、筋肉が落ちるといったことへの意識の高まりや自宅での筋トレのために「プロテイン」を新たにリニューアルするなどの方法を行っています。

さらには新しく「考えるエネルギー」というキャッチコピーのもとに、受験生や「ゲームの世界でも【inゼリー】を定着させていきたい」という考えからeスポーツなどのゲームをする方に向けて「エネルギーブドウ糖」という商品も新たに発売することで売り上げ維持を図っているそうです。

ちなみに・・・

ちなみにですが、
10秒チャージでお馴染みの「マスカット味」と12種のマルチビタミンの「グレープフルーツ味」が美味しくてオススメです♪

― おわり ―

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