“パーティーをデリバリー” ウェディング会社のV字回復成功例

TAKAです。私の妹が今年の夏に結婚することになり我が家はお祝いムードなのですが…妹から話を聞くとコロナ禍での結婚というのは予想以上に大変なようです。

特に結婚式を挙げたいともなると、感染対策やら人数制限やら食事の制限やら…、通常時の結婚式でも大変なものがさらにハードルが高くなり…。挙式をしたとしても集まる人数はごくわずか。こうなるとウェディング業界への打撃はかなりのものだと感じます。

そんな中、ウェディング業界がどのような取り組みを行っているか調べていると…

神奈川県横浜市にある、ウェディングやケータリング、イベントプロデュースを行っている（株）NEO FLAG.という会社がヒットしました。

事業展開していたケータリング事業の売上がウェディング需要の減少によりゼロに。しかし、コロナ禍のニーズに合わせたサービス展開をしたことで、現在はケータリング１０万食を達成するヒットサービスになったそうです。

一体どんな取り組みを行ったのかをご紹介していきます。

パーティー用デリバリーサービス『DeliPa Cool（デリパクール）』

もともとこの会社はウェディングパーティーのプロデュース事業をメインとしてきました。2015年には“記念日レストラン NEO DINING”をオープン、ここでの料理が話題となり、2018年にはケータリングサービスを開始したそうです。

ウェディングパーティーの他、企業イベントなどからの依頼が殺到。年間2000件以上の受注を突破するほどとなり、会社の利益も過去最高に…。

しかし、コロナの影響を受け、ウェディングパーティーやイベントのキャンセルが相次ぎました。

ケータリングを頼むほどの規模なので、それなりの大きなイベントであることが想像つきますよね…。企業向けのケータリングサービスにおける１回あたりの平均注文人数は64名だったそうです。

2020年4月には、ついにケータリングの売上ゼロになってしまったそうで…。

そこで、2021年2月に新しくスタートさせたのが、パーティー用のデリバリーサービス『DeliPa Cool（デリパクール）』です。

「DeliPa（デリパ）とは企業のオンライン飲み会向けに、全国の最大1,000箇所のご自宅や会社へNEO DINING.のおしゃれなボックス料理＆オリジナルギフトを一斉配送するサービスです
PR TIMES https://prtimes.jp/story/detail/dxODmZsRZ9r

パーティーやイベントなどの会場で出している料理をパッケージ化し、オンラインイベントの参加者へ一斉配送…つまり、オンラインイベント（オンライン懇親会など）でありながら、参加者が全員同じ料理を楽しみつつイベントに参加できる仕組みです。

プレスリリース資料には、
“パーティをデリバリーする”
というコピーも掲げられており、とても素敵なアイデアだと思いました。

料理はピクニックボックスタイプの料理で、カジュアルなもからちょっとリッチなものまで複数のプランが用意されており、イベント規模や雰囲気から選択ができるようになっています。

担当者の方は、テレワークの普及や外出の自粛により、人とのコミュニケーションが取りづらくなった時代で、コミュニケーションの希薄化を解決するためには “同じ料理を食べて、同じ時間を過ごすこと” が大切だと考えたそうです。

しかも、このサービスが凄いのは単なるケータリングの個別配送だけではありません。

オンラインイベントの司会（MC）付のプランも用意されており（サービス名：Parti（パルティ））、イベントの企画から運営まで一貫してお任せできるサービスも併せて展開。

もともとのメイン事業がウェディング業ということから、イベント企画のノウハウは持っており、その強みを活かしたサービスになっているわけですね。

自社の強みをしっかりと理解して、それを新たな取り組みに活かす姿勢が素晴らしいと感じました。

“パーティーをデリバリーする”

サービスをスタートし、わずか３ヶ月で1.2万食を達成（配送先でいうと、当初は1都３県200箇所のみの配送だったものが、全国1000箇所へ拡大）。その後も急成長をし続け、約１年後には１０万食を突破したそうです。

ケータリングの売上ゼロから、１年ちょっとでV字回復を遂げたこの事例には学ぶものが多くありました。

宮城県でも当サービスが利用できるようですので、何かの機会があった際には利用してみてはいかがでしょうか。お料理とっても美味しそうです…！